なぜ、腰椎ヘルニアは足がしびれるのか?
腰椎椎間板ヘルニアって?
椎間板ヘルニアとは、背骨の椎骨と椎骨の間でクッションの役割を果たしている軟骨(椎間板)が変性し、組織の一部が飛びだすことをいいます。(ヘルニア=何かが飛びだすこと)。
椎間板ヘルニアの発症は、環境要因(姿勢・動作)や遺伝要因(もともとの体質・骨の形)そして、加齢が関係していると言われています。
椎間板には、座る、立ったまま前屈みになるといった姿勢や動作でも体重の約2・5倍の圧力がかかるといわれ、こうしたことの繰り返しが、椎間板に変性をもたらし、椎間板へルニアに発展するものと考えられています。
ヘルニアで足のしびれがでる原因
椎間板のすぐ後ろ側には腰から足先でにつながる神経がでています。そのため、椎間板が後ろに飛び出てしまうことで、その神経を圧迫してしまいおしりから太ももの裏側、ふくらはぎ、足先にかけてしびれがおきてしまいます。
代表的な症状としては「坐骨神経痛」があり、圧迫されている場所によって若干の違いがでますが、おしりや太もも裏、ふくらはぎ、足先にかけて痛みやしびれがおこってしまいます。
ヘルニアの足のしびれの治療法
足のしびれの一般的な治療法
こういったヘルニアからくる足のしびれに対する一般的な治療法としては、「ブロック注射」「痛み止め薬」「湿布」「電気治療」「マッサージ」「リハビリ」などがまず行われます。
しかし、これらの治療法はあくまで一時的に痛みを和らげて自然回復を待つための対処療法となります。
手術に関しては直接ヘルニアに対して行うことができますが、ヘルニアになってしまった根本的な原因は取り除くことができないため、根本的な解決方法にはならなりません。
そのため、また別の場所にヘルニアがおこったり、ヘルニアが再発して再手術が必要になってしまう場合があります。
ただ、根本的な解決方法ではない対処療法が悪いというわけではなく、痛みやしびれの激しい急性期の状態では、まずは痛みとしびれを落ち着かせることが最優先になりますので整形外科医の指示のもとしっかりと対処療法を行っていく必要性もあります。(痛み止めの種類によっては副作用が強いものもあったり、あまりに長期間服用すると痛みやしびれがとれにくくなるばかりか、悪化してしまう場合もあるため注意が必要です)
足のしびれの根本的な原因とは?
それではここからは足のしびれの根本的な原因についてご説明させて頂きます。
ご説明した通りしびれがでる原因は、神経になんらかの圧迫ストレスが加わってしまった場合に発生するものと考えられています。
そのため、圧迫している原因が何かを考えてそれを取り除く必要があります。
もちろん飛び出た椎間板自体を手術で取らなければいけない場合もありますが、中にはそれだけではなく、神経の周りにある関節自体や筋肉が神経を圧迫してしまう場合もあるため、その場合には手術だけでは不十分となります。
関節の圧迫が原因となる足のしびれ
神経は背骨の隙間からでています。そのため、背骨(腰椎)が歪んでしまうと神経の通り道(椎間孔)を塞いでしまい、しびれの原因となってしまいます。
写真のような猫背姿勢となると椎間板への負担がかかりやすくなるだけではなく、神経の通り道を塞いでしまいやすくなるため、こういった姿勢の場合は正しい姿勢に戻らない限り腰の痛みや足のしびれを根本から解決することはできません。
※猫背と関節の圧迫を解消するおすすめのストレッチ方法(体操)はこちら
筋肉の圧迫が原因となる足のしびれ
筋肉が硬くなってしまうと、その下にある神経を直接圧迫してしまいます。そういった場合には、しびれがでている場所の筋肉を緩める必要があります。
その場合にはしびれがでている走行に沿ってテーピングを行うことで、筋肉や皮膚を緩めることができ、神経へのストレスを緩和することができます。
そのことによって、しびれを解消することができるため筋肉の硬さが原因の足のしびれにはテーピングが有効な方法となります。
※マッサージで緩めることもできるため、こちらもご参照にしてください
ヘルニアで足がしびれる原因とその解消法のまとめ
足のしびれは腰椎椎間板ヘルニアだからといって、椎間板だけが原因じゃない場合があります。その場合にはきちんと原因に合わせた治療法を選択する必要があります。
そうしなければせっかく手術をしても治りませんし、痛いのを我慢し続けても原因を解消しない限り治ることはありません。
正しい治療を受けるためにも、正しい知識をもって選択してください。
それでは、最後までブログを読んで頂きありがとうございました!